【 おかしければ直せばいい。なければ創ればいい。】

ごちそうさん(113)「激突 おでん皇國連合艦隊大海原の勇者たち」の章

 本日は、駄目作家の室井さんの「ポトフ帝国率いる連合国」と戦っている「おでん皇國」のお話の紹介です。

 (希子「おでん皇國」は 今ポトフ帝国率いる連合国と戦ってるんですよね?
 (室井) あ… えっと… あ。
      (せきばらい)
      「そうです。一度は友好関係を保っていた両国ですがポトフ帝国は変質し、おでん皇國を滅ぼそうとしているんです」。

 (希子では 「激突 おでん皇國連合艦隊大海原の勇者たち」の章です。
      (波の音のまね)


 「眼前に広がる大海原。おでん皇國の軍艦 土鍋丸はおでんの勇者たちを乗せ一路 ポトフ帝国へと進んでおりました。捕らえられた白天の丸を助けに来た 昆布の介。ところが そこにいたのは白天に化けた薄汚いソーセージ兵であった」。
 「『なんという不覚。振り向くと無数に つながったソーセージ兵。もはや これまでかと思ったその時』」。
 「その時」…。

 海の底から…マグマが どど〜ん!
 続いて天まで届くかと思われる水柱。
 ごおお ごおおと うなる水柱にポトフ帝国の軍艦もおでん皇國の軍艦ももろともひっくり返ってしまったのです。
 両方とも? そうです。
 両者とも ひっくり返り全てのものが水中へと投げ出されました。
 「ていや〜!えいや〜! こらさ〜!」。昆布の介も 白天の丸もタコ衛門も 大根の丞もソーセージ兵と力の限り戦っています。ところがマグマのせいでしょうか?海はどうにも温まってきました。ぽかぽか ぬくぬく。ぽか〜ぽか ぬく〜ぬく。その温かさに おでんダネの本能がうずきます。思わず白天の丸が つぶやきます。「ええあんばいや」。タコ衛門も つい「ほっこりするな」と頬を赤らめます。さて 問題は 昆布の介。あまりの気持ちよさについつい おだしをにじませてしまっているではありませんか。大根の丞が 思わず叫びます!
 「あかん! 昆布の介はんおだし出したら あきまへん!それ出したら それ出したら…まろやかになってまう〜」。
 ふと気が付くと憎きポトフ帝国の兵たちにも同じ事が起こっているではありませんか。もともとは陽気な性格のソーセージ兵たち。温かさに踊りだしております。それを見ていた おでんたちも踊りだします。
 あなたも 私も 踊れば楽しい。
 気が付くと みんな笑顔で炊かれていました。
 白天も タコも 大根も ソーセージもキャベツも ニンジンも 同じ鍋で。
 それは 大きな大きな地球というお鍋でございました。

 しょ… 「少国民の時間」でした。


 “そう 大きな地球と云う鍋の中で世界中 まろやかになってしまいました”、やっぱり、視聴率が楽しみなのは1ヶ月ちょっとズレていましたね(1月ではなく2月の終り、終戦後からがNHKの実力でした)。

 現在も視聴率はよいと思います(20%以上でしたっけ)。その視聴率のよい理由のひとつに、今回も視聴者の方は気が付いているかどうかは分かりませんが、時代背景は明治の終りから大正、昭和になります。しかし、現代人の感覚(感性)で捉え現しています(簡単に云えば、昔々していなのです)。出来れば「始末」や「いけず」を暗くなりそうでならず、リケ女感覚で、少し為になるなと思いながら楽しめているのでしょう。

 これは他人(ひと)から聞いた話ですが、「ごちそうさん」には「世界大戦時代を庶民の視線から見る」というテーマがあったよです。私も始めは不思議、変なことを云うなと思いました。
 それが…、第1週「いちご一会」からの説明を受け納得できました。

 第1週「いちご一会」では、幼いころから め以子は食いしん坊であった話から始まります。
 ドラマの設定では、「明治44(1911)年。東京の洋食屋の娘・卯野め以子(豊嶋花)は小学一年生。腕のいい料理人の父・大五(原田泰造)、しっかりものの母・イク(財前直見)、優しい祖母・トラ(吉行和子)の元で育った食いしん坊で、大五のオムレツとトラのぬか漬けが大好物だ。」とあります。

 小学一年生だから6歳か7歳ですから、め以子が生まれたころは、世界大戦時代の始まりとされる日露戦争でした。

         世界大戦時代
  ☆ 1904年(明治37年)〜1905年 - 日露戦争
     ・・・
  ☆ 1914年(大正3年)〜1918年 - 第一次世界大戦
     ・・・
  ☆ 1937年(昭和12年)〜1945年 - 日中戦争支那事変)
  ☆ 1938年 - 張鼓峰事件
  ☆ 1939年 - ノモンハン事件
  ☆ 1939年(昭和14年)〜1945年 - 第二次世界大戦
    ★ 1939年〜1940年 - 冬戦争(ソ芬戦争:ソ連フィンランド戦争)
    ★ 1941年〜1944年 - 継続戦争(第二次ソ芬戦争)
    ★ 1941年〜1945年 - 独ソ戦(ドイツを中心とする枢軸各国とソビエト連邦
    ★ 1941年〜1945年 - 太平洋戦争(大東亜戦争アジア・太平洋戦争) 

 現在の朝ドラ「ごちそうさん」では、・・・

  • 昭和15年。厳しくなる食糧事情の中で、め以子は節約料理に工夫をこらす。悠太郎は地下鉄の建設に携わっているが、資材は不足する一方。ふ久は高等女学校で物理に夢中。
  • 昭和16(1941)年夏。多くの食料が配給制になり、手に入らないものも増えている。め以子は、甲子園を目指す泰介のために、牛カツ制度を作る。 悠太郎は資材不足のため竹元の望む地下鉄を建設できず、やがて太平洋戦争(12月7日真珠湾攻撃)が始まる。
  • 昭和18年には、配給の列に並んでようやく乏しい食糧が手に入る状態。め以子は、闇で買うなどして子どもたちにおやつを配り「ごちそうさん」と言われるが近所にねたまれ闇物資の購入を密告される。 希子は戦意高揚ばかりが目的のラジオ番組の仕事に悩んでいた。

 改めて考えると、庶民視点でも、実際に太平洋戦争に突入する前から食糧や建設資材が大変なことになっていたにも関わらず、回避することのできなかった時代だったのでしょう。

 例えば、「非国民」や「八紘一宇」という言葉の意味は分かりますか?
 たぶん、戦争映画やドラマで使われることの多い「非国民」は分かるでしょう。現代で云えばМ永先生のような人のことです。
 「八紘一宇」は、「はっこう‐いちう」と読み「全世界を一つにまとめて、一家のように和合させること」です。第二次大戦のとき日本が国家の理念として打ち出し、海外進出(侵略)を正当化するスローガンとして用いたものです。

 じゃー現在はどうなんだろうと考えてしまいます。また、日露戦争では日本が勝ったと教えられましたが、「【借金漬けで】昭和61年まで日露戦争の借金を返済しつづけた日本【太平洋戦争】」とタイトルのサイトを見掛けた。そのサイトでは・・・

 近代日本史の中で不自然に美化される日露戦争の「勝利」。しかし実際はちょっと違います。外国から借金して、かろうじて日本海海戦という戦闘に、運良く勝利したに過ぎません。そして、そこから外国資本への隷属、太平洋戦争、原発導入、尖閣竹島などの領土問題までの流れは始まっていたのです。

 ・・・とあったが本当なのだろうかと心配になる。
 まぁ、どちらにしても、朝ドラを通して現在でも、形の違う【大本営発表】として伝え続けてくる可能性もあるので「注意して下さい」を伝えたかったようでです。 …と他人から聞きました。
 では、「あまちゃん」ではアイドルの視点から東日本大震災を捉え復興と地域振興を図った。そして、「ごちそうさん」では、食事ができるご馳走様の視点から大本営発表に注意して、「二度と過ちを繰り返えすな」を伝える意図があったのでしょう。たぶん、同じひとがコンセプトとストーリーを考え仕組んだのでしょう。
 無論、私は考えたこともないし、知らないお話です。

 それと、【大本営発表】を辞書でチェックすると、

    だいほんえいはっぴょう大本営発表

  1. 太平洋戦争中、大本営が国民に向けて発表した、戦況に関する情報。末期には、戦況が悪化しているのにもかかわらず、優勢であるかのような虚偽の発表をくり返した。
  2. 転じて、政府や有力者などが発表する、自分に都合がよいばかりで信用できない情報。

                                  提供元:「デジタル大辞泉

 現在では、「政府や有力者などが発表する、自分に都合がよいばかりで信用できない情報」とあり、実におもしろい。
 でも…、日露戦争から、たかだか100年ちょっとだからと捉えると怖いな。例えば、身内で太平洋戦争を体験した方を知っていますかと尋ねると、

  1. 参戦や空襲(爆撃)を受けた本人。
  2. 父・母(パパ・ママ)。
  3. 祖父・祖母(じいさん・ばあさん)。
  4. 曽祖父・曽祖母(ひいじいさん・ひいばあさん)。

 ・・・と答えてもらえるのでしょう。
 生物学的(DNA・遺伝子などの工学)に考えても、3、4代先へ生まれ変わったとしても、一気に本性が性悪説から性善説に進化することはない。逆に1代で性善説から性悪説の本性となるよ。
−以上−